当協会では、英国Bristows法律事務所のEdward Nodder弁護士をお迎えして、標記テーマに関する

セミナーを開催致します。

  講義内容につきましては以下の事項を予定しております。

１．欧州統一特許制度施行に向けた現実的な準備－欧州における新たな特許出願戦略の構築
　   欧州統一特許制度は、2015年～2016年に施行が予定されており、欧州共同体の25ヵ国に統一特許

 の出願が可能になります。しかしながら、出願人にとって出願コストや既存の特許出願戦略の維持の

 可能性について慎重な検討が必要と言われております。また、既存の欧州特許については、本制度を

 利用しない場合、移行期間においてより柔軟な特許権行使の可能性もあると言われております。
 本セミナーではこれらの問題に対して解説し、新たな特許出願戦略の構築に向けて提案します。

２．統一特許裁判所：世界的に重要性な新たな裁判所－裁判所選び、独占禁止及び不実施主体
     統一特許裁判所（UPC）は欧州特許および統一特許に対する唯一の裁判所となり、8.25兆ポンドの

 市場に影響を与える事件について判断を下すことになるため、その判決は世界的な重要性を持つもの

 になるものと予想されます。
 本セミナーでは、今後UPCの対応が予想される問題及びUPCの利用に際して考慮すべき問題について

 解説し、特許訴訟戦略に向けて提案します。
（１）標準必須特許の行使、FRAND条件に起因する独占禁止の判断
（２）パテント・トロールの判断
（３）裁判所選びの必要性
 UPCは中央部、地方部、地域部という17の部に分かれ、それぞれが欧州全土に管轄権を有することになります。

    従って、部ごとの判断の僅かな差異を有利に利用するための「裁判所選び」（Forum Shopping）はUPCの

 利用に際して考慮すべき問題と予想されます。

    今回のセミナーは、企業知財部や特許事務所にご勤務の方で欧州特許実務に携わっておられる皆様にとって、

今後の特許出願、権利化、権利行使及び特許権侵害訴訟を戦略的に対応していく上で非常に貴重な内容

 となるものと思われます。多数の皆様のご出席を頂きたくご案内申し上げます。

【協賛】
　金沢工業大学大学院