AIPPI・JAPANの事務所がある東京・神田は、下町の風情残る街です。
新橋と並んで「サラリーマンの聖地」ともいわれ、その名の通りに小さな飲み屋さんを多くみかけます。
この下町・神田には、有名かつ人気のお煎餅屋さんがあります。
1884年創業の『淡平(あわへい)』(http://www.awahei.com/)
昔ながらの手焼きのお煎餅として、東京の名手土産として多くの人に愛され続けている老舗です。
JR神田駅から徒歩3分程の商店街の中に佇むお店は、小さいながらたくさんのお煎餅が売られていて、入るとちょっとワクワクします😆
筆者も早速行って買い込んできましたが、どのお煎餅も「バリッ」「パリッ」と
いい音を奏で、歯ごたえと共に香ばしいお醤油の香りが幸せを感じさせてくれる1枚です。

定番のお醤油味も美味しいのですが、ここのザラメ煎餅は一味違う美味しさです。「琉球ザラメ煎餅」と名付けられたこの甘いお煎餅は、ただの甘いお煎餅ではなく上品な甘さなのです。
この上品さは、まぶしてあるお砂糖に黒糖が入っているからなのでしょう。いわゆるガリガリっというお砂糖の食感ではなく、サラサラとしてお砂糖がほんのりとした甘さで、またまた幸せにしてくれます✨
ついつい食レポが長くなってしまいましたが、お煎餅の歴史を紐解いてみたいと思います🙊
日本人にとても馴染みのあるお菓子の中に、お煎餅、おかきといった米菓子が思い浮かぶかと思います。
このような米が原料のお菓子を米菓と呼び、更にこれは「お煎餅」「あられ」「おかき」と分けられるそうです。

図のように、お煎餅はうるち米から、あられとおかきはもち米を原料に作られています。
▶お煎餅は、粉にしたうるち米に湯を加えて練り、お餅のようにまとまったら蒸し、蒸しあがったものを薄く伸ばして、丸型などで型抜き、じっくり乾燥させます。その後は、焼いて醤油や塩で味付けをして完成。
▶あられとおかきは、蒸したもち米をついてお餅にし、冷却。その後は薄く伸ばして切り分け、乾燥したものを焼き上げます。その後は調味料で味付けをして出来上がり、小さなものがあられ、大きなものがおかき(かき餅)と呼ばれるそうです。
お煎餅と一括りしても、原料は米だけとは限りません。中には小麦粉で作ったお煎餅の方が馴染みがある方もいるかもしれませんね。

代表的なのが、南部煎餅や瓦煎餅ですが、実は小麦粉からできているお煎餅の歴史もかなり古いようです。

由来は諸説あるそうですが、はるか昔の唐に渡った空海が、お煎餅の製法を日本に持ち帰ったのではないかという説があります。
空海が伝えた製法は、くず根、米粉、果実の糖液を混ぜて、亀甲型に焼き上げるというもので、これが日本でのお煎餅の始りといわれ、現在の米菓と異なり、小麦粉で作る煎餅で近かったと考えられているそうです。
更に平安時代には「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」のある項目に煎餅の製法について記述されているそうです。そしてここから、平安時代のお煎餅は小麦粉で作られていたと考えられているそうです。
江戸時代には、米や小麦粉で作られたお煎餅が広く食べられるようになったそうです。この時代のお煎餅は現在の形に近く、米から作る「草加煎餅」、小麦粉から作る「亀甲煎餅」などの、名物煎餅が誕生したとのことです。
『お煎餅の歴史とは?国民的アニメにも描かれた日本のソウルフード』参照
https://www.sanko-seika.co.jp/ochanoma/article/soul_food.html
このような歴史をたどって来たお煎餅ですが、ただのお菓子というだけでなくさまざまなメリットがあります。
〇栄養価が高い
エネルギー源となる炭水化物、脂質、カルシウム、ナトリウムやミネラル、ビタミンB1、ビタミンB2が含まれ、低カロリーなので、ダイエットを意識する方にはケーキやお饅頭を食べるより良いかもしれません!
〇消化吸収が良い
炊いたお米を焼くことで、でんぷんが消化されやすくなるため、胃に負担をかけません。
〇お煎餅ならではの健康効果
お煎餅はご想像通り、パリッ、バリッと歯ごたえのある米菓子です。このことから、噛む作用が注目されていて、あごの筋肉を働かせるため、刺激が頭で活性化して老化を防ぐ効果が期待されています。また噛むことは、唾液の分泌も増やして消化吸収の手助けし、口中を衛生的に保つとされているのです。
『がんばるべーか大越米菓店』参照
https://www.okoshi-beika.com/culture
今回は、神田の老舗お煎餅屋さんにちなんで、お煎餅の魅力を少しご紹介しました🍘
AIPPI・JAPAN事務所にもし御用があってもなくても・・・神田駅で下車してぜひ名店の一品を堪能してみてください!😉
AIPPI・JAPAN事務局 執筆者:T