昨今は電子化された小説や漫画を持ち歩く方も多いでしょう。
一方で、紙離れの時代と言われながらも、実は紙の本の人気も続いていたりします。
☺️手触りが良い
😁読んでいる感じがする
😜表紙のデザインがかっこいい
😀やっぱり紙が読みやすい
理由は様々です。
そこに便乗して、素敵なブックカバーが売られているのをちらほら見かけます。
各地のお土産ショップ、コンサートグッズ、ミュージアムショップ、そして自分で好きなデザインを注文して作ってもらうサービスも見かけますね。
本にカバーをかけて読む文化も日本ならではのようで、海外では大抵本はそのままの姿で読むそうです。(日本人はシャイなので、どんな本を読んでいるのか見られるのが恥ずかしいという気持ちが強いらしい…)
筆者も読書が趣味の一つのため、これまで色々なブックカバーを購入しましたが、ここ何年も同じブックカバーを使い続けています。
色々試しても、結局愛着が湧いて使い続けているのがこちら!! ↓↓↓

美術館で見つけた東山魁夷(1908~1999)の絵がプリントされたブックカバーです。
この絵は『年暮る』という魁夷が60歳の昭和43年(1968)に発表した名作です。
『年暮る』
昭和43年(1968)制作
紙本・彩色 100.0㎝×73.0㎝ 山種美術館 蔵
京の街にしんしんと雪が降り、年末の寒々とした郷愁溢れる光景を描いたものです。
東山魁夷といえば「昭和の国民画家」といわれ、まるで詩を読んでいるかのように哀愁・郷愁を感じさせる自然風景の作品を描き続けました。
この『年暮る』は昭和30年代半ばに、作家の川端康成から勧められて着手した『京洛四季シリーズ』の一点です。
京都ホテル(現・ホテルオークラ京都)の屋上から眺めた大晦日の街並みを表しているとされています。
また、東山ブルーと呼ばれている群青色のグラデーションで、これは魁夷が探求を重ねた色彩なのです。
白い雪に覆われた古都、人のいない街、息を吐けば白く染まる寒々しさに大晦日の除夜の鐘の音が聞こえてきそうですね。
しかし、この絵を観ながらどこか温もりを感じるのは、民家にオレンジ色の灯りが漏れているところなのです。何気なく1枚の絵を観察していると、新しい発見や気づきがあります。
気になる絵があれば、近くから遠くから、角度を変えてじっくり味わってみてください。

今日の冬至を過ぎれば、いよいよ年の瀬が迫って参りました。
今年はどんな1年でしたか?
来年がきっと良い年になると願います⭐️
皆様ご自愛くださいませ❄️
AIPPI・JAPAN事務局 執筆者:T